イギリスで日本語を教えている教員は、2人に1人は日本人と言われています。
しかし、これは「日本人なら簡単にイギリスで日本語教師になれる」ということを意味しているわけではありません。

イギリスで日本語講師目次

 イギリスでの日本語の需要

イギリスの日本語教師アシスタント募集要項の冒頭の日本語教育環境にも記載したように、イギリスは他国に比べると日本語教育は盛んではなく、日本語の需要は低いのが実状です。

従って、

  1. 日本語教師としてだけで生計を立てることは大変難しい
  2. よって現地イギリス人はあまり日本語教師になりたがらない
  3. 結果として日本語教師になっているのは日本人が多い、

・・・というサイクルになっているからです。

その日本人日本語教師の内訳も、「イギリス人と結婚して現地で生活している日本人」や、「駐在員の配偶者として現地で生活している日本人」など、現地で長期滞在し就労できる適正なビザを別途に持っている人が、非常勤講師やパートタイムで教えているケースが多数を占めます。

非常勤やパートタイムなどのテンポラリーな職であるため、日本語教師単品ではイギリスでは就労ビザは取れません。つまり、日本からイギリスの日本語教師の求人を探してイギリスで就職することは非常に困難ということです。

また、過去に日本語教育のコースを設けていたイギリスの大学他、英国にある教育機関も、2007年頃までを境にコースや学科を次々に廃止(閉鎖)していっており、全体的にはイギリスでは日本語の需要は年々、低下していっているのが現実です。

 イギリスの中等教育機関等で働く場合

日本語教師としてのイギリスの中等教育機関での就職口はほとんどありません。セカンダリー(中学高校)などの中等教育機関で働く場合は、イギリスの大学での教職課程履修者であることを条件に課されていることが多いですが、「日本語だけを教える」というのは困難で、他の教科を教える傍ら、課外授業的に日本語や日本文化紹介をおこなう、という形になりますが、いずれにしても需要は少ないです。

日本語教師アシスタントなどの無償ボランティアであれば、初等・中等教育機関で活動することもできますが、受入れ校は少ないのが現状であり、またその活動も、日本語を教えるというよりかは日本に興味を持ってもらうための日本文化紹介などの課外授業的なものや、雑用的なものが多いのが実状です。

 イギリスの民間の語学学校等で働く場合

イギリス国内での語学学校等、民間のスクールで働く場合は、イギリスでの教員免許等は必要はありませんが、イギリス在住者(英国で就労するのに適正なビザ保有者)で、

  • 日本語教育能力検定試験合格者
  • 日本語教師養成講座420時間修了者
  • 日本またはイギリスの大学で日本語(教育)を主専攻または副専攻

などの日本語関連のコースを履修しておくと、採用の際の証明として優遇される場合が多いです。そのため、現地にて以下のような日本語教師養成講座を受講して、日本語教育を学び日本語を教えるスキルがあることの証明として、日本語教師活動に臨まれる方もいらっしゃいます。

職探しの方法は、現地在住者を対象としたネットの掲示板や求人サイトで検索し、自身で各学校に直接、問い合わせたりして採用されるケースが一般的です。

但し、この場合もフルタイムの職はほぼなく、パートタイムであることがほとんどで、パートタイムではビザは取得できないので、求人があっても、就労できる適正なビザを持つイギリス在住者に限られていることが多いです。
特にイギリスは他国に比べてビザ取得が厳しく、必然的に日本人が日本語教師になる場合は、駐在員の配偶者か、イギリス人と結婚して別途ビザを取得している日本人に限られてしまっているのが現状です。

また、パートタイム(非常勤講師)では日本語教師としてだけでイギリスで生計を立てるのは非常に困難であり、結果的に、配偶者があるなど、生活基盤が安定した人などが、イギリスでの日本語教師職に就いているケースが多いです。

いずれにしても日本語教師というポジションの求人数自体が非常に少ないのが実状であり、また、求人があったとしても、イギリスで就労(労働)できる適正なビザをすでに持っているかどうか、がポイントになってきます。

イギリスでの求人例

ご参考までに過去のイギリスの日本語教育機関(日本語学校等)の有給の日本語教師(パートタイム/アルバイト)の募集例をご紹介します。

民間の語学学校等での過去の募集例

ロンドンの日本語補習校
【学校概要】設置学部は、小学校・中学部・高等部・日本語科の4学部。
【勤務地】ロンドン西部
【募集職種】代講日本語講師:代講とは、常勤講師が急に欠勤した場合などに、担任または校務担当・養護担当の代わりとして業務をすることです。原則として、勤務日は事前には分かりませんし,校舎・学部・学年も固定していません。次年度以降,常勤講師になることもあります。
【勤務条件】勤務時間:原則 土曜日の9:00~13:00 授業回数:年間約40回
【待遇/給与】給料:1日につき50ポンド、交通費は上限6ポンドまでの実費払い
【応募条件】
・英国での就労ビザを有していること
・国語教育に自信があり、子どもを好きなこと
・日本語教師養成講座420時間修了や教員免許の有無は必ずしも問いませんが優遇。
・日本国内外問わず短大以上の学歴を有すること
・最低でも、1年以上の滞在予定であること

上記の例のように、イギリスの民間の語学学校や日本語補習校などでも日本語教師のアルバイト(パートタイム)を募集していることがありますので、イギリスにYMS(ワーキングホリデー)など適正なビザを持って滞在される方などは現地の求人情報をチェックしておくとよいでしょう。但し、ほとんどの求人が「すでにイギリスでの適正なビザを持っている人」を対象としているため、日本にいる日本人を対象に求人をかけることはほとんどないのが実状です。

日本語教師とは異なりますが、幼児教育を専攻された方には、次のようなロンドンの幼稚園でのパートタイムを募集する例もあります。

ロンドンの幼児教育機関の求人例

<ロンドン西部の幼稚園 Pre-school プリスクール>
【所在地】西ロンドンZone3
【募集職種】幼稚園教諭(保育士)・スタッフ(パートタイム)
【勤務条件】月~土曜の週1日から可(月・水・木・金曜日の午後、水曜日の午前など)
【採用条件】
1.最低1年間以上滞在可なイギリスの学生ビザまたはワーキングホリデービザ保持者
2.幼児教育関係の免許等と現場での指導経験ある方で笑顔の素敵な方歓迎

<ロンドン北部の日系学園>
【所在地】ロンドン北部 London U.K.
【募集職種】幼稚園教諭・保育士
※日本の文化等、特技があれば尚良  ※アルバイト希望も応相談
【応募条件】日本での幼稚園教諭・保育士などの免許保持者で、3年以上の経験者
【待遇】委細面談、正社員の場合はビザサポート有
【その他備考】こちらの園では幼稚園教諭・保育士のための「幼児教育セミナー(スクーリング:1週間の保育実習)」もおこなっています。20名程の園児と触れ合いながら実習を体験し、日本での保育実習と、園児の違い、環境の違い等を実体験してください。上記の募集に関わらず、優秀でファイトある参加者の中で、希望される方には就職も可能とのことです。

※上記はあくまでご参考までの過去の募集例であり、就職を斡旋するものではありません。

その他参考:イギリスにある日本語教育関連施設など

イギリスで日本語教育を提供する/していた機関・団体
  • University of Wales, Bangor http://www.bangor.ac.uk/
  • ロンドン大学 SOAS Language Centre Japanese Teacher Training
  • IIEL 英国国際教育研究所
  • ALPHA LONDON:アルファ国際学院 英国ロンドン校
  • ノッティンガム大学・・・日本語PGCE(Post-Graduate Certificate in Education in Japanese)コース
    http://www.nottingham.ac.uk/

※上記はご参考までに「イギリスにある/過去にあった」日本語教育関連のサービスを提供する機関/団体という意味合いであり、「現在ある」または「英国認定」などの意味合いではありません。日本語教育事情は世界情勢の影響の中で、日々刻々と変化しており、基本的には、イギリスでの日本語教育施設は閉鎖していっているものが多く、各団体都合により、予告なくコース内容変更や閉鎖されている場合もありますので、ご了承ください。

 その他関連Q&A

 Q.英語圏で日本語教師の経験を積むには?

Q. イギリスでの日本語教師就職は難しいことはわかりました。私は日本語教師養成講座も修了し、日本語教育能力検定も合格したので、実践の場として、ボランティアでもいいので英語圏で日本語教師の経験を積みたいのですが、何か良い方法はないでしょうか。

A. まず、日本語教師活動の経験を積むには、日本語教育が盛んな国でないと、体系だった活動や経験を積むことができません。例えばイギリス含め、欧州などは日本語教育が盛んではないため、日本語教師とは名ばかりの雑用ばかりが実態のインターン(ボランティア)プログラムを無理に欧州、東欧で催行している団体もありますので、欧州や東欧などでの日本語教師関連のプログラムはなるべく避けたほうがよいでしょう。

英語圏とのことですので、英語圏で治安などの環境面なども安心でき、比較的日本語教育が盛んで、体系だてられた環境の中で活動できるのが、オーストラリアとニュージーランドになります。カナダもありますが、前2国に比べると盛んではありませんし、徐々に日本語人気の低下(日本語教育を廃止)傾向が見受けられますので、日本語教師としての将来に少しでもつなげたい活動をご希望の場合は、日本語教師アシスタントのオーストラリアか、ニュージーランドの各募集要項をご参考にされてください。
ホームページや留学資料などでよく見かける「現地の子供達に囲まれて楽しそうにしている」日本語教師ボランティアの写真は、実はオーストラリアやニュージーランドでの活動者のものがほとんどです。

 イギリスで420時間の日本語教師養成講座を履修したい

Q. イギリス在住の者です。イギリス人の友人らに日本語を教えてほしいと頼まれ、何度か教えてみたものの正直、教え方や成果に自信が持てません。改めて日本人なら日本語を教えられるわけではないという難しさを痛感しています。あいにく日本に帰国できるまとまった時間もないのですが、イギリスで専門的な日本語の教え方を学べる講座や学校などはないでしょうか。

A. こちらの日本語教師養成講座420時間はこれまでもイギリスご在住の方からたくさん受講生が誕生しています。欧米圏でも即効性のある英語で日本語を教える間接法も習得でき、テキストとして内包されている「教師指導要綱」は現場で教える際のマニュアル本として、そのまま使えるようにもなっています。
欧州方面ではフランスに次いでイギリスに受講生が多く、次いでドイツでの需要が高くなっています。これまでイギリスご在住の方は以下のような受講動機をお持ちのようです。

現在イギリスで日本語を子供たちに教えています。以前は会社員をしていたので、全く畑の違う職種でしたが、毎日新しいことの発見で、楽しくお仕事をさせていただいています。講師としてのスキルアップのために、資格を取りたいと思い申し込みました。(London,Finchleyご在住の36歳女性)

下の子ももうすぐ3歳。何か手に職を持って働きたいと思い始め、この講座に興味を持ちました。頑張って420時間総合講座を終え、今年中に試験まで臨めたらと思っています。(Cornwallご在住の36歳女性)

現在小学生に日本語を教えておりますが、日本語を教える為の学習経験がないので今回を機に本格的に学ぼうと考えました。イギリス圏内ではありますが日本語教師の資格を持っている方が少ない(いらっしゃらない?)ので学習終了後に、日本語を含めた自国の文化を広めていけたらと考えております。(Northern Irelandご在住の38歳女性)

現在、日系大手メーカーに勤務しており、会社幹部の一人としてロンドン駐在していますが10月に帰国します。その後も別部門の幹部としての東京での仕事の打診がありますが、未定です。その仕事も2年ぐらいになると思いますので、生涯の仕事として、これまで40年間海外の人々と仕事をする機会を持った事を活かすものが無いかと考え、この日本語教師を思い立ちました。(London, Little Venice ご在住の62歳男性)

今年4月~3ヶ月ほどロンドンに留学する予定なのですが、その間に英語の勉強だけでなく日本語教師の講座も受講して、帰国後に日本語教師になりたいと思っています。(兵庫県ご在住の33歳女性)

昨年の夏から主人の仕事で英国に来ているのですが(2年間)、9月から娘が学校に上がり、やっと自分の時間がもてそうなので、以前から興味をもっていたこの講座を受講する事に決めました。日本に帰国してから、日本にやってくる外国人の方々をサポートする仕事がしたいと考えているので、そのために日本語教師の資格を取得したいと考えております。(London,Actonご在住の31歳女性)

受講動機は、3点あります。正しい日本語を学び直したい、英国人の彼に日本語を教えたい(本人希望)、将来子どもや日本語を学びたい方に教えたいという思いで受講することを決めました。(London,Whitechapelにご在住の24歳女性)

知り合いのイギリス人とlanguage exchangeを続けており、日本語を教える事に興味が湧いたため。(Liverpoolご在住の35歳女性)

→この日本語教師養成講座の|お問合せ・資料請求仮申込(見積依頼)
(C)Copyright JEGS International Co.,Ltd. All Rights Reserved.