Q. 定年後、嘱託で働いていますが、65歳までです。その後も働きたいのですが、ハローワークで探していても、難しそうです。そこで、日本語教師なら高齢でも働けそうな気がして、申し込んでみようと思います。高齢でも、働くことは可能でしょうか?宜しく、お願いします。(千葉県ご在住の63歳男性)


A. 結論から申し上げますと、日本語教師の場合、多くを求めなければ(高望みしなければ)60歳を超えても働ける場所は見つかります。
ただ、そうした就職先は全体のおよそ30%ぐらいですので、根気とコツと知恵が必要です。

全体的には日本語教師は人手不足であり、外国人では簡単には代用できない(日本語母語者が優遇される)職種につき、今後も少子高齢化と人口減が進むにつれ、シニア人材の需要が高まる(シニア層を活用せざるをえない)業界になりつつあります。
実際、勤めている日本語教員のおよそ3人に1人(約30%)が60歳以上という職場もすでに珍しくなく、昔ほど年齢を気にする必要もなくなってきています。

 正攻法は難しいが

まず、60歳から日本語教師として働く場合、正攻法は難しい、ということです。正攻法とは、普通に日本語教師の求人情報を探して、普通に履歴書等を応募する、という通常のやり方です。この場合、年齢が高くなるほど、書類審査で門前払いで落とされてしまうでしょう。
日本語教師の求人情報は、インターネットやハローワーク、求人雑誌などに掲載されていますので、求人自体は簡単に探すことができます。
但し、年齢上限等記載していない求人であっても、一般的には40歳台くらいまで、と考えている雇用先が多いのが現実で、手あたり次第に四方八方に応募しても疲労感と挫折を積み重ねるだけに終わります。

 要領よく応募する

もし正攻法で進めるのならば、ターゲットを絞り、要領よく就活する必要があります。要領よく行うとは、例えば数ある求人情報の中から「年齢不問」とあえて明記してある求人を抽出して、応募するという方法です→[年齢不問の日本語教師の求人]。
また、少子高齢化による人手不足で、年々、シニア人材を積極的に採用する傾向は高まりつつあり、このように60歳台のシニアの方々を採用する求人も増えてきている傾向があります。

 年齢の数ほど履歴書を提出するという覚悟が必要

正攻法で行く場合、これは日本語教師に限ったことではありませんが、一般的には「少なくとも年の数ほど履歴書を出さないと就職は成就しない」と言われています。

年の数=ご自分の年齢の数と同程度、求人に応募しなければならない、つまり、63歳ならば、63回、履歴書を提出(=63回は応募)しなければ、雇ってもらえる所に巡り合えない、ということを意味しています。

たかだか20通、30通程度応募したからといって、それは就職活動で努力した、とは言えません。

ご高齢の日本語教師就職

ここで誤解してはならない点は、この「年の数ほど」というのは、やみくもに履歴書を年の数ほど提出すれば採用が決まる、という意味ではなく、あくまで本命(ここで本気で働きたいと思える所)に履歴書を応募する数のことを指します。

正攻法で日本語教師としての就職活動に臨むには、例えば63歳ならば、63枚は履歴書(や職務経歴書)を、それなりの所へ提出する覚悟が前もって必要だというこです。

逆に言えば、最初から「私は63歳だから、63回は履歴書を出すぞ!」と予定し覚悟していれば、20回、30回と求人応募し履歴書を出して断られてもへこたれなくて済む、というメリットがあります。

また、20枚、30枚と履歴書を提出したり、応募のコンタクトを取っていたりすると、うまく自分を訴求する自分なりのコツや、こういった所に応募すれば反応がよい、といったことがわかってきますので、これまで出した履歴書やその労力は決して無駄にはなりません。

 ビザと健康診断の問題もあり(海外の場合)

海外で働く場合、国によっても異なりますが、日本語教師として働く際に必要となるその国の就労ビザの発給条件が60歳くらいまで(実際は60歳になるまで2年契約で1回ぐらいは更新するほど勤めてほしい=つまり4年ぐらい働いてほしいので、60歳から遡ること4年=「55歳くらいまで」)となっていることが多いので、就職過程(一次書類の授受、面接時等)で、採用条件のみならず、ビザも取れるかどうか(例:「これまで60歳以上の採用実績、ビザ発給実績があるのか」)、その雇用先に前もってきちんと確認しましょう。

ビザ取得条件として、健康診断をクリアする必要がある場合もあります。

特にアジアの国々ではビザの取得ノウハウについて曖昧でいい加減な雇用先(学校等)が多いので注意が必要です。雇用先の採用条件に合致し、就職が決まっても、その国のビザが取れなければすべてがゼロとなります。特に採用担当者が現地国籍の方の場合、言語面での齟齬が発生しやすい傾向があります。

※逆に、ビザの心配がない現地永住者などは、「日本人だから」というだけで、無資格でも日本語教師として雇ってくれるケースもあります。

 ヒント1;選ばないこと

雇ってくれる所があるだけでも幸いですので、勤務先(国や地域含む)・勤務条件・雇用条件をとにかく選ばないことです。1つでも条件を付けるごとに、就職先が見つかる可能性はグンと落ちます。どんな所でも飛び込んでいき、すべてを謙虚に受け入れる覚悟が必要です。自分のプライドや過去の栄光(経験)を捨てきれない人ほど、職場環境に馴染まず、万が一、採用されたとしても2,3ヶ月の試用期間以内に解雇となります。
また、その勤務先にとって有益な人材となることが大切です。例えば、出勤日数はなるべく多くすることです。出勤日数は週1よりも週2、週2よりも週3と日数が多いほど、使える人材として勤務先にも認識されますが、自己都合を優先して週1しか勤務したくない、ともなりますと、解雇される可能性が高くなってしまいます。

ちなみに、比較的採用条件が緩く、かつ人手不足が深刻な東南アジアの日本語学校などにまずは就職し、キャリアを積み始めるのが1つの登竜門となっています。働き口候補は日本国内だけでなく、海外にも目を向けましょう。

 ヒント2;急募の求人をねらってみる

ご自分なりの求人応募の訴求方法やコツは、(その後の人生や日本語教師として教壇に立った際にも役立つ能力ですので)ぜひご自分で体得していただきたいものですが、正攻法を成功させるヒントの1つとして、急募している求人をねらうというのもあります。→[求人情報一覧](急募あり)

急募求人情報を出している雇用先(学校など)の中には、急きょ人材が喉から手が出るくらい欲しているところが少なくなく、そうした求人は、急募ゆえに採用条件も緩くなり採用されやすい、という傾向があります。

要は、求人応募は 力ずくではなく、単純に運とタイミングですっと決まる部分もあり、そうした機運を読み取って、流れにうまく乗ることも重要です。

 ヒント3;求人応募が混み合う時期は避ける

毎年、年1回開催の日本語教育能力検定試験が終わる10月末以降~2,3月頃までは、検定を受験し意気揚々としている新参の日本語教師求職者が増え、応募者の競争倍率が高くなる、つまり就職しにくい状況になる傾向があります。この時期に求人に応募しても、ことごとく弾かれ、意気消沈してしまいかねませんので、この混み合う11月~2,3月頃を避けて求職活動するか、この時期はこういうもんだと覚悟して、気長に職探しをするのも、就職成功率を上げる1つのコツです。

 ヒント4;コネや人脈をフル活用する

年配者にあって、若者にないもの。それはこれまで出会った人の数、つまり人脈です。ご自分やご友人、知人・同級生などが働いている職場でEPAでやってくる看護士や技能実習生や雇用した外国人に日本語を教える機会がないか、もしくはそうした機会を創出できないか、ツテ・コネ・人脈をフル活用し、自ら雇用の場を創出するのも、日本語教師として働く1つの手です。
商社や外資系、貿易関係の会社に勤めているご友人や知人に、「日本語を教わりたいという外国人がいないか」「日本語を教えるニーズがないか」尋ねてみましょう。
日本語教師になるには、求人に応募する方法だけではありません。既成の職場に「雇ってもらおう」、という受け身な姿勢だけでは努力不足です。自ら雇用を創出するくらいの気概が必要です。

 ヒント5;自分で起業する

祝60歳からの日本語教師入学「自ら雇用を創出する」と言えば、自分で日本語学校や、日本語を教える会社を起業する、という手もあります。
現在では資本金1円でも会社は設立できます。
他人が雇ってくれないのなら、自分で雇用を創出するまでです。自分で日本語を提供する場を創出する。例えば、日本語を学びに来る外国人生徒が集う枠組み(私塾や日本語学校など)を作ったり、日本語教師を派遣する会社などを作って、自らも含め、日本語教師を必要とする場所へ出向する、などの方法も、若者がやると信頼感や説得力がありませんが、長く生きて人生経験豊富な年配者がやるからこそ、信頼度が増す方法でもあります。
現在ではインターネットで個人でも簡単に日本語を学びたい外国人生徒を集える環境が整っています。

 60歳から日本語教師をする場合の注意点

60歳以上というわけではありませんが、50歳台を含め、ご年配の方が日本語教師として教壇に立った場合に、よく指摘される注意事項を以下にまとめましたので、ご留意いただけますと幸いです。

  • 柔軟性がない。自分のやり方を環境に合わせて変えようとしない/変えられない。
  • 主任(上司)などからの注意事項を聞かない。知ったかぶりをするので成長しない。
  • 暗記主義的な一方通行な授業が多く、生徒に不人気。
  • いつまで経っても教師として独り立ちできない。
  • 管理職等、上の立場に長らくいたためか、プライドが高く、高圧的で、日本語教師としては新人なのに、周囲は年下の教員が多いため、「自分のやり方のほうこそ学べ」という態度をとる。

逆に言えば、以上の点などを重々肝に銘じ、謙虚な姿勢を忘れずにいけば、60歳台でも日本語教師としてやっていける可能性があるということでもあります。

 本当に応募できる求人があるのか?

年齢不問としている日本語教師の求人(上記リンク先参照)は、一定数、実際に存在しています。少子高齢化で人手不足な上に、日本語教師は外国人では簡単には置き換えできない仕事ですので、今後はシニア層の人材活用の必要性がますます高まってきています。以下、実際に寄せられた求人情報を何件かピックアップしてご案内いたします。

  1. 東京・八王子の日本語学校
    採用条件:四大卒で日本語教師の有資格者(検定合格、大学で主・副専攻等)
    男女・年齢不問、未経験者大歓迎/専任,契約社員 給与:月額20,5000~250,000円賞与有等
  2. 埼玉・浦和の日振協加盟校
    採用条件: 日本語教師有資格者(420時間講座修了等)、年齢不問、未経験者の応募可
    勤務条件・待遇等:平日週1日以上、非常勤1コマ1,800円以上 経験により査定
  3. 東京・江東区にある日本語教育機関
    採用・応募条件:年齢は不問(70歳代の方も勤務されています。)
  4. 自宅(オンライン)で漫画で教える
    採用条件: 高卒以上の有資格者(通信教育でも可)
    年齢制限なし、未経験者の応募可/給与:45分授業1040円以上、50分授業1090円以上
  5. ベトナムの国立大学内勤務
    採用条件:年齢、経験不問(リタイア後の方、未経験の方も活躍中)
    日本国籍を有する日本語教師有資格者/月給650US$~,ビザ渡航費会社負担等
  6. ベトナム・ハイズオンの日本語学校
    採用条件: 1年以上の経験(ボランティア可)で日本語教師有資格者
    60歳以上の応募可、未経験者可/フルタイム,給料1000USD
  7. カンボジアの大学(日本語学科)
    採用条件: 四大卒以上の有資格者、年齢経験不問(リタイア後の方、未経験者も活躍中)
    その他、国語科及び外国語科の教師経験者も可/常勤 週15時間程
    月給150ドル 食費・住居費は学内の寮、学生食堂無料
  8. インドのIT企業
    採用条件:有資格者でアルバイト等でも社会人経験ある方。年齢不問、英語力不問。未経験者応募可
    常勤週休二日/月給5万ルピー(昇給有り)、渡航費用、VISA取得費用、住宅補助有

以上は実際にあった求人の採用条件や待遇の一部ですが、年齢不問の日本語教師の求人はこのように国内外問わず、一定数、存在していますので、上記求人リンク先のページなどを中心に、広く多くの求人情報に当たることを推奨いたします。

その他 関連Q&A

次に、JEGSの日本語教師養成講座に関して、ご年配の方から受けたQ&Aをご紹介します。

 定年退職後に自分の経験を活かしたい

Q1. 私は、今年度末に定年退職します。社会科と農業が生かせる場所がないかと考え、こちらの日本語教師養成講座を志望するのですが、日本語を外国人に判りやすく伝えるということですよね。そのために、日本語をどうすればわかりやすいかを学習するということになりますね。それを英語で伝えるということで、理解していいですか。(北海道河東郡ご在住の60歳男性)

A. はい。こちらの日本語教師養成講座420時間では外国人に日本語をわかりやすく教えるためのスキルを習得する講座です。日本語を英語で教える間接法と、日本語で日本語を教える直説法の両方を、当講座では学習します。
当講座を通して、我々が日々日常使っている日本語を、外国人の目で捉えながら、一つずつ整理し体系付けます。無意識に使っている日本語を外国語として意識化し、そこに合理的なルールを発見していき、外国人学習者にとって分かりにくい文法事項等を客観的・科学的に分析して理論化します。

その他、ご参考までにこれまで以下のような受講動機をお寄せいただいております。

看護系大学教員でしたが、一昨年に定年退職しました。今後は若いころからの夢の実現に取り組みたいと考えております。その一つとして、日本語を学びたいと思っている発展途上国・新興国の看護職者・学生、小中高校生・大学生たちへの日本語教育ボランティア活動です。そのためには、間接法による日本語教育法を海外で学ぶのが一番と考えております。ただ、留学経験はおろか、渡航・海外生活経験は複数回の学会参加のみです。また、高齢(おそらく歴代最高齢?)でもあり、かなり不安でした。しかし、貴サイトを拝見していると、全体像がイメージできてシステム全体にクリアな印象があり、リタイヤ後の男性の経験談も拝読できて、前向きになれました。よろしくお願いいたします。(大阪ご在住の65歳女性)

来年定年退職を考えておりますが、それ以降も仕事を続けて行くにはどのようなものが良いのか長い間検討してまいりました。これまでの国内と海外での業務の中で、海外事業所の人達へ先生的な仕事を行って来ましたが、人へ物事を教えることが好きなこと、海外の方々へ接し今後も刺激をもらい続けられることが出来ることから、日本語教師は自分にとって適した仕事になると思いました。また退社までの一年間に業務をしながら勉強が出来ますので、受講を思い立ちました。これからよろしくお願い致します。(栃木県ご在住の60歳男性)

その他、退職後の準備として、50歳代から日本語教師の勉強を始める方もいらっしゃいます。

定年後に上海の大学で日本語を教えたい。(東京・北区ご在住の52歳男性)

25年ほど前に無資格ながら日本語学校で専任講師(正社員)をしていましたが、一年で退職。時代も変わり、以前の知識ではなく、今現在のの講座を履修・習得し、将来は、中国語と日本語を両方教えながら外国人と交流し、楽しく生活して行きたいと思っています。(東京ご在住の50歳男性 中高国語科教員)

Q2. 以前から日本語教師には興味を持っていたリタイア65歳の団塊世代ですが、420時間取得の為には学校通学に6ヶ月間拘束されるわ、高額な授業料などにかなり疑問を持ってまして、貴社の通信講座資料を拝見し、ネットのやりとりが中心のようですが、そこで質問です。
①420時間修了には 20回の添削だけですか?その添削にパスしなければ何度でも添削してもらえる?平均的に何時間、何日間の学習が必要ですか?たとえば毎週土日10時間だけの勉強で何か月必要か、などの目安は?(現在まだ仕事をしてます)
②教科書はどのようなのを使用されてますか?

A. 当420時間講座修了には20回の添削だけです。その毎回のワークシートがテストのような感じですので、提出内容が不十分だったり、明らかに理解していないと見受けられるものに関しては、再提出をお願いする場合はございます。再提出は何度でも可能です。
次に、学習に要する時間のペース等ですが、個人差があることですが、1日1時間程度の学習で約1年、1日3時間の学習で約半年、などをあくまでご参考となりますが、目安にしていただけますと幸いです。

添削講師は特に海外での教授経験が豊富な講師が担当し、教科書(使用テキスト)は上記講座詳細ページの「教材サンプル閲覧」にてご覧いただけます。ワークシートのサンプルは資料請求ないし仮申込時のご返信時にEメールにてご案内しておりますので可動具合などをご確認いただけます。

 70歳ですが受講できますか?

Q. 私はいわゆる前期高齢者(70歳)なのですが、こちらの日本語教師養成講座を受講することはできますか。これまで私のような年齢で受講された方はいらっしゃいますか?

A. 当日本語教師養成講座受講に際しては年齢制限(上限)は設けておりませんので、受講可能です。実際、これまでも70歳で受講された方もいらっしゃいます。

 72歳だが日本語教師として就業可能か

Q. 日本語教師養成講座の受講を考えております。私は元高校教員の72歳ですが、日本語教師として就業可能でしょうか。健康状態は心身ともに至極良好です。同年輩の方々の動向事例があれば教えてください。

A. まず、日本語教師養成講座の受講に際しては、年齢制限はございませんので、受講できます。これまでも70歳台の受講生はいらっしゃいます。日本語教師としての就業(就職)につきましては、採用条件は就業先によって様々ですので、弊社が予断を下せるものではありませんが、ご自身が働きたいと思われる機関にお問合せいただくのが一番確実です。上記リンク先の求人情報などをご活用ください。一般的には、条件を選ばず、根気よく広く多くの求人やご友人・知人のツテなどに当たり、採用先とのニーズが合致すれば、就業先は見つかる可能性はございます。

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