文化庁届出受理番号順にみる日本語教師養成講座

• 同じ届出受理番号が複数存在する
  校舎が異なるものでも、同じ受理番号のものもあります。例えば、福岡が本社で一括で届出したものは他県校も福岡と同じ受理番号であったり、東京のオフィスから地方のサテライトオフィスで受講できるものは「東京の受理番号」になっているものもあります。同校内でも校舎毎に番号が異なっているかと思えば、福岡県内の3つの校舎が1つの受理番号になっていたりするケースもあります。
• 同じ学校でもコースにより番号が異なる
  同じ学校内の日本語教師養成講座でも、例えば通学と通信など、コースによって別々の番号が振られており、その学校内にはさらに届出受理されていない日本語教師養成講座も存在するケースもあります。

必ずしも届出受理が早い講座ほど良い講座ということはありません。例えば、1校(1講座)しかないような小規模な所は申請も簡単であるのに対し、校舎をたくさん持つ学校は申請に手間と時間がかかり、その分、届出受理に時間差が生じた、というだけのことで、初期の段階での届出受理の早さが講座の良し悪しに直結するほどそう単純ではなく、根拠は薄いです。

2017年8月前後が１つの境界線
但し、この届出受理制が始まる何年・何十年も前から日本語教師養成講座を運営し、実績も知名度もあるメジャーな講座や、日本語教師養成講座がそこの主要な産業であり本腰を入れている所は、届出受理されないと経営が致命的なので、届出受理が始まってだいたい3，4ヶ月程度以内（2017年8月頃ぐらい）までには概ね受理された模様です。
それ以降（2017年8月頃～）に受理されたものは、新参（新規開講）の講座である傾向があります。

新参の講座に関しては、この文化庁届出受理制を商機ととらえ、外国人増加ブームに乗って新規参入してきたもので、信用と実績はこれから長い年数をかけて培われていくものですので、講座の良し悪しとしては未知数なものがあります。
どんな会社・組織(団体)も10年生存率は低いもので6%ほど、甘く見積もっても7割(つまり10年以内に90%以上～30%は消滅する)と言われていますので、講座選びに不安がある人は、2017年8月を１つの目安として、その前後を境として選んでみるのもよいかもしれません。（但し、一部、2017年8月以前の届出受理された講座にも、新参の講座は一部混入しています。）

• 届出受理された講座でも、対外的に講座内容が不明瞭（講座の受講料はおろか、運営しているのかどうかも不明）であるものもあります。
• 長年、運営しているように見える学校でも、一度、数年前に講座を閉鎖したものの、外国人増加と文化庁届出受理制が始まったことにより、最近、再び日本語教師養成講座事業を再開した機関もあります（つまり、数年間の空洞の期間があるということ）。

総じて、文化庁届出受理された日本語教師養成講座であっても、必ずしもすべてが良い講座とは限らないということです。

下記リストを見てもわかるように、すでに、文化庁届出受理講座だけでも供給過多の状態で、これから数年かけて淘汰されていくものと思われます。すでに受講生が集まらずその期の講座運行は休止しているような所も出てきているようですので、講座選びは慎重にされることをお勧めいたします。