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日本語教師と英語|日本語教師養成講座と英語力|直接法・間接法


<グローバルに活躍できる日本語教師をめざして>

日本語教師や日本語教師養成講座受講の際の英語力に関して、たまに以下のようなお問合せやご質問を受けることがありますので、お答えいたします。
Q1.『日本語教師は英語力が必要ですか?』 →[ Q1.回答 ]

Q2.『私は日本やアジア圏で日本語教師になるので、直接法だけでよい。英語を使う間接法は必要ないのでは?』 →[ Q2.回答 ]

Q3.『英語力がなくても日本語教師養成講座を受講できますか?』  →[ Q3.回答 ]


Q1.『日本語教師は英語力が必要ですか?』

→Q1への回答:

確かに、日本などアジア圏で日本語教師をやっていく場合、直接法(日本語で日本語を教える)でやっている日本語学校も多いため、それほど英語力は必要とされない場合があります。

但し、海外の方に日本語を教えるわけですから、日本語教師が英語を話せるに越したことはなく、グローバル化が極めて著しい昨今、「日本語教師は日本語さえ話せればよい」状況から、年々、「英語もふつうに話せる日本語教師」の存在が求められるようになってきています。以下に説明いたします。


Q2.『私は日本やアジア圏で日本語教師になるので、直接法習得だけでよい。英語を使う間接法は必要ないのでは?』

→Q2への回答:

【直接法|間接法について】
日本語教授法の、直接法にしても間接法にしても、メソッドを日本語にのせて教えるか、英語(または他の言語)にのせて教えるか、といった、教えるアプローチの仕方が違うだけで、「学習者に日本語を習得させる」という目的は同じです。

これから日本語教師養成講座を学ぼうとする方は、頭デッカチになってしまっている方も多くいらっしゃいます。日本語教師のビギナーは、教授法にこだわるあまり、肝心の「学習者の日本語習得」ということに関心が薄れてしまうことがあります。

この点は日本語教師自身、念頭において本末転倒にならないよう、注意しなければなりません。
先に理論にこだわるのでなく、あくまで日本語学習者の立場にたって、教える生徒に適した方法を、TPOに応じて使いわけることが必要です。

また、「日本語教師として職を続けていくのは難しい」とか、「学校数校をかけもちしてようやく日本語教師は生計が成り立つ」、といったことがよく聞かれます。

これはなぜか、というと
「英語が苦手だから英語(または生徒の母国語)では教えたくない。」
 「日本語しか使いたくない。」
「直接法でしか教えられない。」

....と自分の好き嫌いで、日本語教師として就職できる職場を、自分で制限をしてしまっているためです。

「私は日本語オンリー」と限定してしまった時点で、日本語教師としての職場は50%以下に制限されてしまいます。

日本がイケイケのバブル時代であれば、「日本語オンリー」の「上から目線」でも通用したかもしれませんが、中国、インド他アジア各国の経済発展は著しく、このグローバルな時代に、「日本という上から目線」 「アジア=直接法」というのは、1990年代くらいまでの古い観念となりつつあります。


【アジアの現状について】
また、アジアでもシンガポール他、英語を公用語としている国はたくさんあります。
これから日本語教師としてはばたくみなさんが各国に行けばおわかりになるかと存じますが、英語を公用語としていないアジアの国々でも、例えば、香港や中国の深セン地区などの特区、台湾などでも英語の名前を持ち、お互い呼び合ったり名刺に記載しているところが多く、英語でのやりとりがビジネス上当たり前になっていたりします。

ビジネスミーティングをした際なども、彼らはノートやホワイトボードへのメモなど、英語を利用していることに驚かれることでしょう。台湾や香港、シンガポールだけではなく、中国内部の工場にいっても、英語でみんなメモをとっています。

もちろん現地の母国語でもミーティングをしたりもしますが、メモは英語でとるなど、複数の工場でこうした光景が見られます。

(日本語の需要がなく、趣味的に英語を学ぶ欧米圏と違い、)アジアで日本語を学ぶ人たちは、こうしたビジネス上の必要性から必死に日本語を学ぶ人たちが多く、アジアを活動の場とする日本語教師はこうした職場で働く人を生徒として教えたり、職場に出張して日本語を教えたりします。

当然、直接法がメインとされる学校などにおいても、実際のクラスルームでは、日本語だけで教えるのではなく、間接法、直接法を織り交ぜて、生徒一人ひとり、それぞれの特性に応じて、一番わかりやすい方法を提供して、日本語教師は教えていく必要があります。

もしみなさんが、日本国内およびアジア圏の、いわゆる「よい環境で」日本語教師をされたいのであれば、当然、その生徒たちもそれなりのハイレベルな生徒が通う学校などが対象となります。


【逆の立場で考えること】
逆のことを考えればわかりますが、例えばみなさんが英語を勉強しようとしたとき、英語の先生が、英語ばかり話していたら、どうでしょうか。

たまに日本語を片言でも話してくれれば、先生に親近感が沸き、英語の学習がはずむのではないでしょうか?

日本語を学ぶ人たちにとっても同じことがいえます。

日本語しか話さず、自分の殻に閉じこもったような日本語教師の言うことを、生徒たちが真摯に聞いてくれるでしょうか?ましてや忍耐教育が浸透した日本人とは違い、海外の生徒は、授業中の忍耐力・集中力はないことが多いのです。そして、教師にも対等に意見を言ってきます。


【インターナショナルな職場環境】
大きな語学学校(日本語学校)にもなると、日本語だけでなく、英語、フランス語、イタリア語、ロシア語....など他の言語も教えています。当然、各国語の先生が、各国から来ているわけで、職員室(Teacher's Room)での会話などは英語が共通語になったりもします。

アジアといえど、英語が重要なコミュニケーションツールであるということ。

また、名前などもやはり英語名というのは呼びやすく覚えやすいというのもあります。日本国内のおいても例外ではなく、これからさらにグローバル化していき、その波についていけない日本語教師はますます淘汰されていくことでしょう。

Q3.『英語力がなくても日本語教師養成講座を受講できますか?』

→Q3への回答:

先日、中国からこの養成講座にお申込みされた方も、受講の理由に、

「教材の内容は、英語力がない者でも理解できますでしょうか?
私は、英語力が、まったくの初心者といってよいほど低いの不安です。
ただ、中国で日本語教師をやっていて、英語の必要にかられ、最近になって中学英語の基本文法から復習し始めました。
もちろん、英語でわからない部分が出てきたら、そこも勉強しつつ内容を理解していく予定です。この日本語教師養成講座は直接法だけでなく、間接法も学べるとのことでぜひ受講したいのですが、英語力がこんな私でも受講できますでしょうか?」


.....とおっしゃってました。

これまで、直接法だけでよい(日本語教師は日本語さえ話せればそれでよい)、と思われていたアジア圏においても、やはり前述のように、英語の必要性の波は押し寄せているようです。

結論から申し上げますと、当日本語教師養成講座420時間は、英語力がなくても、やる気があれば、教材は理解できるかと存じます。

日本語教師養成講座は、英語力を問うテストではありませんので、辞書を片手にでも構いませんので、がんばっていただければ、中学や高校レベルの一般的な基礎レベルがあれば大丈夫です。

これまでも同様のご質問をされた方が、みなさん無事に修了されていらっしゃいます。

確かに、特に間接法を学習する部分などは英語が登場しますが、あくまで日本語教師を目指す日本人を学習者の対象としていますので、教材は圧倒的に日本語が多く、また、養成講座の指導講師も日本人です。

どうしてもわからない部分は、ワークシート提出1回につき2つまで質問をすることも可能です。

また、中国や日本で日本語教師をする場合は直接法教授がメインとするところが多いため、英語力はそれほど必要ないかもしれませんが、

前述のように、日本語教師を長年やればやるほど、また、昨今のグローバル化の波に押されて、どうしても英語での教授、というものが避けて通れない場面が出てきます。
(生徒との関係だけでなく、前述のように職場になりえる語学学校、特に大きな学校では、日本語以外にも、英語やフランス語など様々な言語を教えており、当然、各国から来た各国語の先生たちとの職員室での会話は世界共通語の英語であったりするのです。)

英語への免疫をつける意味でも、今のうちに少し英語での間接教授法も学んでおくことは決して損にはなりません。

英語という知識は一度習得すれば、維持費も税金もかかりませんし、体得した知識は一生モノです。

加えて、他言語で教えたり、構造を理解すると、日本語もさらに客観的に見えてくるようになり、日本語教授においても新しい発見が見えてきますので、当日本語教師養成講座を受講する/しない に関わらず、お勧めです。

知識はもっていても荷物にはなりません。必ずみなさんのお役に立つことかと存じます。

日本語教師を目指す方からのお問合せの中には、資格一辺倒で理論や文法をこね回すのが大好きなような、視野がせまい方を結構、お見受けしますが、教師という職業こそ、多言語はもちろん、幅広い知識、そして何よりも生徒の立場を理解するサービス業精神が必要となってきます。

将来、日本語教師になる/ならない に限らず、広い視野をもって臨まれることを願っております。
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