今年実施される日本語教育能力検定の試験日が1月9日頃に発表されました。実施要項は例年とほぼ同じで、今年も年1回10月下旬の開催で、2019年10月27日(日)9:00~16:40に実施されます。試験会場もこれまで同様に日本国内の全国主要都市のみが予定されています。

但し、若干、これまでと異なる点も見受けられましたので、2018年度の結果の概要もふまえ、変化が生じている点を以下にまとめてみました。

 1.受験料の値上がり

2018年(平成30年度)まで、日本語教育能力検定試験の受験料は税込みで10,600円でしたが、2019年実施分から10,800円に値上がりする「予定」とのことです。消費税増税を見越しての受験料変更かもしれません。

もしかしたら現在税込み400円の「受験案内(出願書類付き)」も販売価格が変更になるかもしれませんので、6月~8月の願書販売時に確認したほうがよいでしょう。

 2.高齢化さらに進み60歳以上枠登場

検定結果の概要で発表される受験者の「全科目受験者 年代別比 推移」のグラフですが、これまで上は「50才以上」という大雑把な括りだったのですが、

~2017年(平成29年度)【検定 全科目受験者 年代別比 推移】
平成29年の年代比較
http://www.jees.or.jp/jltct/pdf/graphs/2017_jltct_3_nendaibetsu.pdf

シニア層の受験者が増加したせいか、今年から新たに「60才以上」という区分けが登場しました。「人生100年時代」を見据えてでしょうか。数年後には「70才以上」というカテゴリーも登場するかもしれません。

2018年(平成30年度)【検定 全科目受験者 年代別比 推移】
定受験者の年齢グラフ
全科目受験者 年代別比 推移(http://www.jees.or.jp/jltct/result.htm)-財団法人 日本国際教育協会

それにしても目を見張るのは、シニア層の受験者の年々の増加で、今回(2018年)で全受験者に占める「50才以上」の割合がついに4割を超えました。この勢いですとシニアが5割を超えるのも時間の問題でしょう。日本語教育能力検定の「受験者の半分が50才以上」と言っても過言ではない状況になりつつあります。

日本語教師の勤め先の1つである日本語学校も、日本語教師の「3人に1人が60歳以上」という職場も珍しくなくなってきている現状をふまえると、この検定や日本語教師養成講座の受講生の高齢化もうなずけます。

 3.過去最高の合格率

これまで20%前後、高くても26%ぐらいまでに止まっていた検定の合格率ですが、今回、過去最高の28.48%を記録しました。約3割が合格したことになります。(→歴代の合格率はこちら

日本語教師不足のための合格者乱発の大盤振る舞いのようにも見えますが、これはおそらくですが、「それなりに日本語教師(日本語教育)経験がある人たち」が今回、検定に流れ込んできたのではないか、と考えられます。

今後、日本語教師の資格がどうなるかわからない現状において、これまで日本語教師をやっていたが、今持っている資格だけでは不安・・・四大卒に満たない人や、大学での専攻や420時間の養成講座修了だけでは有資格として不安を覚えた方が、「とりあえず検定も取っておこう」と受験に赴いたのではないか、と推測できます。それなりの経験者であれば、検定で問われることも身をもって体験してきているので、自然と合格率は高くなります。

また、一昨年の法務省による新基準の告知が浸透し、検定の重要性(検定に合格していれば学歴は問われないという利点)も高まったことも受験者数増加、そして本気の受験生の増加と合格率アップの背景にあるのではないでしょうか。

 検定の今後は

「日本語教師を国家資格として整備する」といった話も出てきている現在、今後の日本語教育能力検定試験の立ち位置も微妙ではありますが、現時点で検定についてはペーパーテストだけで、実習や面接がない点を問題視する声が挙がっていますので、今後は英検の対面での面接のような何かしらの対面実習的なものが付加されたり、検定+別途 講習のようなものとがワンセットで1つの資格とみなされる、という変更が生じる可能性は高いと思われます。

とりあえず次回(2019年)の日本語教育能力検定試験は、現行のままのようですので、現行の検定試験の勉強をされてきた方は、受験するなら今のうちかもしれません。

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