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カナダの教育

カナダ国旗

世界的にも教育水準が高いと言われるカナダ。当ベージはそのカナダの教育制度の概要をまとめたものです。

カナダの教育制度

概要

カナダの教育は、10の州、2つの準州それぞれの学校制度があり、その中に公立学校、宗派別(セパレート)学校、私立学校があります。

共に力を合わせて国を作っていく中で、さまざまな文化的背景をもつカナダ人は、歴史も、地理も、人種も異なる多様かつ多種類の要素を統一するには、寛容と柔軟性が必要だということに気が付きました。

そうして出来上がった教育制度は、この多様性に対応するものとなりました。

カナダの公教育は男女共学で、中等教育(secondary education・・・日本の中・高校に相当)までは無償です。
義務教育は6ないし7歳から15ないし16歳までとなります。

ケベック州では、無償教育の範囲を一般教養カレッジや職業カレッジ(両者合わせてCEGEP*という)まで拡大しました。CEGEPでは最低の登録料しかかかりません。
*CEGEP・・・シージェップ/セジェップ:College d’enseignement general et professionnel

中等後の教育は大半が有償となります。
カナダが国全体として教育にかけた費用は、500億ドル以上、GDPの10%近くに及ぶことがあります。これは、工業諸国の中で最も高い部類に入ります。

多様性と向きあうカナダの学校多様性と向きあうカナダの学校―移民社会が目指す教育

教育は州の管轄

カナダでは、教育は連邦政府でなく州の責任となります。憲法で教育管轄権は州の独占的事項と決められています。
各州の教育制度は、大筋では似ていますが、地域に固有の関心や歴史的文化的伝統を反映させています。

選挙で選ばれた大臣を長とする州教育省が、基準を設定し、カリキュラムを決め、学校への補助金を出します。

小学校と中・高校の管理は、地域の公選教育委員会に任されています。教育委員会は予算を決め、教員を雇用し、待遇についての交渉に応じます。州のガイドラインの範囲内で、学校独自のカリキュラムを作るのも、教育委員会です。

連邦政府は間接的に関与し、中等後教育、成人の聯業訓練を財政援助すると同時に、公用二言語の教育、特に第二言語の訓練も財政援助します。

また、先住民の教育や軍人とその家族の教育、連邦刑務所の服役者の教育も、連邦政府が管轄します。

連邦政府は、「カナダ育英プラン」によって、資金がないために勉学を続けられない学生を援助します。ローン保証や、中等後段階のフルタイムの学生の場合は利子補助などを行ないます。州は、連邦援助を補足する教育ローンや奨学金のプログラムを実施しています。

小学校と中・高校

州によっては6歳で小学校に入学する前、4歳で幼稚園に入ることができます。基礎を総合的に勉強する小学校のカリキュラムには基本教科として言語、算数、社会、基礎的な芸術、理科があります。
英才教育のプログラムが用意されている州もあります。

また遅進児や障害児は、特別プログラムや特殊学級、あるいは特殊学校も利用できます。
しかし最近は、障害児も普通学級で一緒に学ぶ傾向にあります。

一般的に高校は、大学進学向けと、あるいはコミュニテイ・カレッジや技術専門学校に進んだり、就職に備えるための2系統があります。
また高校の普通課程を終了できない学生のための特別プログラムも用意されています。

大半の州では、学校が独自に試験を行ない、評価をつけています。
しかし中等後教育に進むためには、学生は主要教科の卒業試験に受からなければならないとする州もあります。こうして、大学に入るには高校のコースをどう選ぶかということと、あるいは高校の成績が大切になってきます。大学入学の条件は、州によって異なります。
ちなみに、カナダの日本語教師アシスタント・ボランティアが活動する派遣校も、これらの小中高校になります。

その他の学校

公立学校とは別の教育を子どもに受けさせたいと思う親もいます。そうした場合、私立学校や“セパレート”学校を選ぶことができます。州の法律では宗派別のセパレート学校を設立することが認められています。州によっては、そのほとんどはカトリック系で、幼稚園から中・高校まで完全な宗派教育になっています。
私立学校は、宗教や言語、社会的地位や勉強のレベルなどによって、さまざまな教育内容を用意しています。

教師の教育・訓練

カナダの初等教育制度と中等教育制度で働く教師(フルタイム)は、専門教育として総合大学に最低4~5年在学して学士号を取得し、そのうち最低1年は教育学土号を取得するのに費やさなければならないことになっています。教員免許は、州の教育省が出します。

中等後教育

1960年代半ばまでのカナダでは、中等後教育とはもっぱら総合大学の教育だったといっても過言ではありません。これらの大学は、主として私立で、教会と連携している所が多かったです。
しかし60年代も進み、中等後教育の内容を多様化しようという声がわき起こり、また進学率も上がってくるにつれて、公立の、総合大学型でない教育機関が発展しました。

今日、総合大学やその他の中等後教育機関は、州政府や連邦政府の財政援助を受けています。大学生の授業料は、大学の収入総額のうち平均して17.8%に過ぎません。

総合大学以外の中等後教育機関は、CEGEPや技術カレッジ、コミュニテイ・カレッジなど多種多様なものがあり、いずれも州の財政援助を受けています(全額補助の学校もいくつかある)。
教育内容は、準専門職、技術職、ビジネス職などの訓練で、総合大学へシフトできるコースを設けている学校もあります。
中には高校の卒業資格を必要としない所もあるから、それらのすべてが中等後教育というわけではありません。例えば大工、鉛管工、レンガ工といった職業の訓練(1年制)は、第10学年(グレード10)を終了すれば入学できます。

総合大学も含めて実質的に全ての学校で、フルタイムまたはパートタイムの成人教育を行なっています。
カレッジ・レベルや総合大学の在学生はいずれもその6割がフルタイムの学生であります。

過去30年あまりの間に、生涯学習の気運が高まり、従来の中等後教育年齢、つまり18~24歳を超える年齢層が大学に通うケースが著しく増えてきました。
大学生のうち24歳以上の占める割合は、1970-71年には18%だったのが、1990年には24%になりました。

現在、総合大学の学生総数の55%以上が女性です。また学士号を取得する人数も、男性より女性の方が多いです。カレッジでは、フルタイムの学生の内、女性の割合は53%余、パートタイムの学生では、ほぼ63%が女性です。

成人教育も特筆に値します。カナダの成人教育は、総合大学から職業学校まであらゆるレベルで急速に増えています。例えば1990年代には、340万人の大人のカナダ人が、パートタイム・コースで学んでいました。これは同年齢層の20%に相当します。

質の高い教育制度

カナダの州と準州は、万人が受けることができ、二言語、多文化というカナダ社会の性格に応える総合的で多様な教育制度を発展させてきました。

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