国家資格(登録日本語教員)制度施行後、令和6(2024)年度以降の日本語教育能力検定試験およびその資格としての効果については、こちら『今後、日本語教育能力検定試験はどうなるか 』をご参照ください。

以下は、令和5(2023)年度までの状況をふまえた過去の記事となります。ご了承ください。

 

日本語教師になるためには、いわゆる「資格」として、以下1~3のいずれかが求められることが多いですが、

  1. 大学で日本語教育を主専攻または副専攻
  2. 日本語教師養成講座(420時間以上)を修了
  3. 日本語教育能力検定試験合格

そのうち3の検定試験合格を目指すために組まれた通信教育講座が、この「NAFL 日本語教師養成プログラム」です。

NAFL 日本語教師養成プログラム

「この通信講座を受けた人でかつ検定試験を受けた人の2人に1人が日本語教育能力検定に合格」
参考データ https://www.alc.co.jp/jpn/n1/goukaku.html

を謳う日本語教育能力検定試験合格のための学習にしぼった通信講座。



NAFL 日本語教師養成プログラム

↑詳細は画像をクリック。

  • 標準学習期間:3ヶ月~12ヶ月 ※1年間の期間延長(有料)可能
  • 記述式問題の添削指導2回
  • 修了証発行(修了時)
  • 【教材内容】:テキスト24冊、CD7枚、DVD1枚、コースガイド他

平均約20%前後という検定試験の合格率に対し、NAFL修了生は検定受験者の約57.4%*が合格(平均の約2.5倍の合格率)*2017年アルク調べ・・・とのこと。

ちなみに「NAFL」とは、Nihongo As a Foreign Languageの略で「外国語としての日本語」という意味です。

Q. この講座の受講期限や学習時間の設定は?

標準学習期間は12ヶ月とされていますが、もし12ヶ月で修了できない場合は、有料で1年間の期間延長も可能です。

あくまで目安の標準学習期間(12ヶ月)ですので、最初に一括で送られてくる教材をもとに、検定試験までの期間にあわせて、ご自分の都合とペースで、より短期間で学習を終えることもできます。

学習プランは受講生の自由ですので、1日の学習時間やペース等の決まりはありません。

例えば、年1回、10月に開催される日本語教育能力検定試験までに残り5か月程度しかない場合でも、3,4か月で集中して受講して終わらせることも、受講生のご自由です。

Q. 受講料の割引などはありますか?

クラブアルク会員の方は10%OFFにて受講することができます。詳しくは上記画像をクリックにてご参照ください。

Q. 通信講座は独学で続けられるか不安なのですが・・・

市販のテキストだけの学習ですと、どうしても一方通行だけになってしまい、少しでも理解に難しい箇所に当たると勉強に挫折してしまいがちですが、NAFLの講座のテキストは初めて日本語教育を学習する方にもわかりやすいように、易しい講義文体で書かれており、分野ごとの試験のポイントや重要語句等もまとまっています。分厚いテキストではなく、分野ごとに24冊のテキストに分かれているので、持ち歩きやすく通勤通学中にも勉強できます。

受講の流れは、24冊のテキストそれぞれの巻末にある実力診断テストをWEB採点サービス「テストコ」(http://ec.alc.co.jp/cnt/testco/)などを利用して提出→採点結果の確認のやりとりが24回。

WEB採点サービス「テストコ」はテストの提出、採点結果の確認のみならず、学習計画を立てたり、学習の進捗状況、学習記録を自己管理することもでき、学習プランのリマインドメールによるお知らせ等、学習サポート機能があるので、自己管理が苦手で学習継続が不安な方にも便利です。

通信講座なしの独学で自己採点するのは難しい記述式問題については、NAFLでは講師による2問の添削指導があり、不合格だった場合には何回でも再提出が可能です。

日本語教育能力検定試験の記述式問題は試験Ⅲ最後の1問だけではありますが、配点が20点と高く、また解答に時間がかかってしまうので、自信を持って要領よく解けるよう対策をしておけば、試験Ⅲの記述以外のマークシート問題も気持ちと時間に余裕をもって解答できるでしょう。NAFLの講座では講師が丁寧に添削しフィードバックしますので、自分の弱点を客観的に知ることができます。

Q. 受講中、質問がある場合はどうすればよいか?

テキストや勉強に関してわからないことがあった場合は、講座専用SNS「クラス」(http://alcom.alc.co.jp/campus_classes/22)にて質問などをコーチに直接いつでもすることができるので安心です。このSNSはNAFL受講生の仲間とも情報交換したりすることができるWEB上の教室のような場所です。他の仲間の質問や回答を共有することもできるので、他の仲間が難しいと感じている学習ポイントも共有することができます。

同じ目標をもった仲間とコミュニケーションがとれることはひとりで試験勉強をするよりも心強く、試験勉強のモチベーション維持に役立つでしょう。
また試験本番の時間割に沿って過去問を解く「日本語教育能力検定試験まるごと体験」やテキスト執筆者による検定対策セミナー等受講生限定のイベントも開催しています。
NAFL教材の中に1回分の模擬テストもありますが、家庭学習のみだと時間制限に甘くなってしまったり、試験会場の雰囲気と緊張感で本番で本領発揮ができない場合もありますので、イベントに参加して本番さながらの時間制限と緊張感を事前に体験しておくことも試験対策には大いに役立ちます。

Q. このNAFLの講座の修了証は、就職に役立ちますか?

この「NAFL日本語教師養成プログラム」の講座修了証は、あくまでこの講座を修了した証、というだけのもので、日本語教師の就職の際に一般的に資格として求められる「日本語教師養成420時間講座」の修了証や、検定合格証とは異なります。

「NAFL日本語教師養成プログラム」受講者は、別途、こちらの日本語教育能力検定試験を受験して、日本語教育能力検定試験の合格証を手にする必要があります。

その他、NAFL受講生修了生対象の日本語教師として就職するための具体的なアドバイスをする「就職サポートセミナー」などのイベントもありますので情報収集に参加してみるとよいでしょう。

Q. このNAFLの通信講座で実習体験を積むことはできますか?

この「NAFL日本語教師養成プログラム」は、すべて通信課程ですので、この講座自体には実習等は組まれていませんが、任意の別料金で、アルクが提携しているカイ日本語スクールの短期実習プログラムなどに参加することはできます。その短期実習コースでは、一般的な教案作成、指導法、練習法などの講義を受けた後、模擬授業を体験し、講師からフィードバックももらえ、日本語教師として教壇に立つ体験を得ることができます。
アルク提携とは異なりますが、それ以外にもこちらの短期の日本語教師養成講座を比較・学校リストのように、短期でも日本語教師としての実習を体験できる講座が全国に点在していますので、経験を積みたい方は活用するとよいでしょう。
またこのプログラムの教材に教育実習のポイントを解説したDVD教材があるので、実際の授業の様子などは参考になるでしょう。

Q. 海外でも受講できますか?

海外へも発送していますので、海外ご在住の方も「NAFL日本語教師養成プログラム」を受講できます。但し、発送手数料が別途発生することと、万が一、関税等がかかった場合は、受取人である受講生が負担することになります。詳しくは上記画像をクリックして詳細ページをご確認ください。
(参考:「海外発送ガイドページ」:http://www.alc.co.jp/guide/07/)

Q. 検定を受験する意義は?

Q. 私は420時間の養成講座を修了したので、日本語教育能力検定試験に合格する必要はないのですが、私のような者にとって、検定試験を受ける意義はあるのでしょうか?

A. すでに420時間講座修了や大学で専攻された方にとっては、日本語教師の有資格者としての必要条件の1つを満たしていますので、検定は必ずしも受験しなければならないというものではありませんが、例えば、現役の日本語教師の方が腕試し・知識試しの意味で受験されたりしている方もいらっしゃいます。

また、法務省告示の日本語教育機関(法務省告示校など)で働くには四大卒+420時間講座修了でなければなりませんので、四大卒に満たない方は、420時間の養成講座を修了しても有資格者とはなりません。養成講座修了者で四大卒に満たない方は、(あくまで法務省公示の書面上の条件ではありますが)検定に合格しておけば、大卒という学歴が求められませんので、学歴による資格不適合を回避するために検定を受験する方などがいらっしゃいます。

Q. ALCの講座とJEGSの講座の違いは?

どちらも通信講座ではありますが、アルクの「NAFL日本語教師養成プログラム」は、上述のように、日本語教育能力検定試験のみにしぼった「検定対策講座」です。
検定試験は日本語教育の基礎知識がないと合格できないのはもちろんですが、1回の検定試験だけで日本語教師としての能力を測るには限界がありますので、ある程度決まった基礎項目内容から出題されることから検定対策に偏った知識だけでは、日本語教育の実際の現場では対応しきれないのが現実です。

一方、JEGSでご案内しております講座は、以下のような特徴(違い)があります。

  1. 検定対策も含んだ「420時間」の日本語教師養成講座です。直近の検定試験の過去問の解説指導を含んだ検定対策に加え、文化庁の新シラバス「日本語教員養成において必要とされる教育内容」(H12.3月)のカリキュラムに基づいた日本語教師養成420時間総合講座で、講座の前半から「教え方」を中心に包括的に学習していきます。修了証は、英語も併記されていますので、そのまま海外などで就職する際にスキルの証明の1つとして提出できるものです。
  2. (直接法だけでなく)英語で日本語を教える方法である間接法も学習します。
  3. オンライン日本語教師としての、オンラインで日本語を教えるノウハウも学んでいきます。

大学等で既に日本語教育を専攻した方や日本語教育の現場で既に働いている方が短期間で効率的に「検定合格」だけを目指すのであれば検定対策講座を、ほぼ0から日本語教育について深く学びたい方、あるいは一度勉強したけれどブランクがあって自信がなく、近い将来実際に教えることも視野に入れている方や、英語を媒介語とした間接教授法も学びたい方は、後者の「日本語教師養成420時間総合講座」を選ぶなど、目的や現在の状況に応じて自分に合った講座を選択するのがよいでしょう。

通信講座比較表

日本語教育能力検定試験対策を含む通信教育講座として、u-can(ユーキャン)、NAFL(アルク)、JEGS(WJLC)を、ポイントとなる項目別に、簡単に比較したものを以下の表にまとめてみました。

比較u-canNAFLJEGS(WJLC)
検定対策
直接法
間接法××
文化庁認定×××
420時間××
海外で受講〇*〇*
期間*8ヶ月3-12ヶ月半年-1年
開講2018年1987年1986年
費用*59000円103400円11万円台~
  • 「海外で受講」する場合、u-canとNAFLについては、別途、海外配送料などが発生します。
  • 「期間」については、あくまで標準学習期間の目安であり、通信教育ですので、個人のペースによって異なります。
  • 「費用」等は2018年8月現在のものであり、今後の税率変更や為替変動、各講座の仕様変更によって変わる場合があります。